面接は応募者と企業双方にとって非常に重要な場です。
特に中小企業の採用担当者にとっては、限られた機会で応募者の人柄や適性を見極めると同時に、応募者に自社の魅力を感じてもらうことも求められます。
こうした面接の場で役立つ工夫の一つが「アイスブレイク」です。
面接の冒頭に交わすちょっとした雑談によって、固くなりがちな雰囲気を和らげ、面接官と応募者とのコミュニケーションを円滑にする効果が期待できます。
その結果、面接官は応募者の本音や人柄を引き出しやすくなり、より的確な採用判断につながるでしょう。
また、和やかなやり取りで面接を始めることで、応募者に「この会社は話しやすい」「雰囲気が良い」といった好印象を与えることもできます。
本記事では、中小企業の採用担当者の皆様に向けて、面接時のアイスブレイクの効果や目的、効果を高めるためのポイント、具体的な話題の例、オンライン面接での応用、適切なタイミング、そして避けるべきNG例までを詳しく解説します。
豊富な事例を交えながら、面接時のアイスブレイクを成功させるための実践的なヒントをご紹介します。
ぜひ自社の採用面接に取り入れて、より良い面接体験づくりにお役立てください。
面接官がアイスブレイクする理由は?効果について
まずは、採用面接においてアイスブレイクを行う主な理由と、その効果について整理します。
大きく分けて次の3点が挙げられます。
応募者の緊張をほぐし本音を引き出す
応募者は面接の場では少なからず緊張しています。
「何を聞かれるだろうか」「うまく答えられるだろうか」と不安を抱えている応募者も多く、表情や言葉が硬くなりがちです。
面接官としては、過度な緊張を和らげてあげないと、応募者の本来の人柄や考えを知ることが難しくなります。
緊張が解ければ、応募者は自分の言葉で本音を話しやすくなり、率直な意見や熱意を引き出すことができます。
結果として、面接官は応募者の本当の魅力や適性を見極めやすくなるのです。
例えば、最初に軽い質問で会話をするうちに応募者が笑顔を見せてくれれば、その後の志望動機など本題の質問にもいきいきと答えてもらえるでしょう。
アイスブレイクは応募者の緊張を解き、本来の実力を発揮してもらうための「準備運動」の役割を果たします。
面接の進行をスムーズにする
面接の冒頭に打ち解けた雰囲気を作っておくと、その後の面接全体の進行もスムーズになります。
緊張がほぐれた応募者は質問に対して受け答えがしやすくなり、沈黙や一問一答のぎこちないやり取りが減ります。
また、アイスブレイクで場が和むと、面接官自身の緊張も解ける場合があります。
特に面接に不慣れな採用担当者であっても、最初に雑談を交わすことで心に余裕が生まれ、その後の進行に落ち着いて臨めるでしょう。
こうした相互のリラックス効果により、面接全体を予定通り円滑に進めることができます。
時間配分の面でも、序盤にスムーズな立ち上がりができれば後半で慌てることなく質疑応答を行えるでしょう。
自社に好印象を持ってもらう
アイスブレイクには、応募者に自社への好印象を抱いてもらいやすくするという効果もあります。
面接官が丁寧に声をかけたり、気遣いを見せたりすることで、応募者は「親切な対応をしてくれる会社だ」という安心感を持ちやすくなります。
反対に、緊張したまま事務的に質問だけが進む面接では、応募者に冷たい印象を与えてしまいかねません。
中小企業の場合、知名度や待遇面で大企業に劣ることもありますが、面接時の雰囲気や人柄の良さでカバーできる部分は大いにあります。
「この会社の人たちと一緒に働きたい」という前向きな気持ちを応募者に持ってもらえれば、採用後のミスマッチ防止や入社意欲向上にも寄与します。
面接は応募者が企業を評価する場でもあるため、最初のアイスブレイクで好印象を与えることは重要なポイントです。
面接でアイスブレイクの効果を高める成功ポイント
アイスブレイクの効果を最大限に引き出すには、面接官側の工夫が欠かせません。
次に、面接でアイスブレイクを成功させるためのポイントを具体的に見ていきましょう。
面接官自身も自己紹介・自己開示する(例: 簡単なエピソードを交える)
アイスブレイクでは、応募者に質問を投げかけるだけでなく、面接官自身も適度に自己紹介や自己開示をすることが効果的です。
最初に面接官が自分の名前や担当部署などを名乗るのはもちろんですが、可能であれば簡単なエピソードや人柄がわかる一言を添えてみましょう。
例えば、「私も学生時代は野球部でした」とか「実は私もこの業界に転職してきたんですよ」といった自己開示を交えると、応募者との心理的な距離がぐっと縮まります。
面接官側から心を開く姿勢を見せることで、応募者も安心して話しやすくなります。
自分だけが一方的に質問される状況より、お互いに情報を共有していると感じられるためです。
ただし、自己紹介が長くなりすぎないよう注意しましょう。
あくまでアイスブレイクの一環として短めに、親しみやすい雰囲気づくりに役立つ範囲で自己開示することがポイントです。
例えば、自身の趣味や出身地を軽く話題にしつつ「実は私も○○県出身です」と伝えるだけでも、応募者は親近感を持ちリラックスしやすくなります。
面接参加のお礼を伝える(実例を交えて説明)
アイスブレイクの第一声として、応募者に面接へ来てくれたことへのお礼を伝えることは基本中の基本です。
たとえば「本日はお忙しい中、お越しいただきありがとうございます」という一言から始めるだけで、応募者に対する敬意と感謝の気持ちが伝わります。
実際に、面接の冒頭でこのように感謝を述べる面接官は多く、それだけで応募者の表情が柔らかくなることもあります。
自分を歓迎してくれていると感じれば、警戒心が薄れリラックスしやすくなるからです。
例えば、「本日は遠方よりご足労ありがとうございます」と声をかければ、「大変だった交通移動も労ってもらえた」と応募者は安心するでしょう。
感謝の言葉は面接官から出せる最も簡単で効果的なアイスブレイクと言えます。
お礼に続けて「どうぞリラックスしてお話しくださいね」と付け加えれば、応募者も落ち着いて面接に臨みやすくなります。
クローズド・クエスチョンから始める(成功事例を含める)
アイスブレイクでは、回答に困らない簡単な質問から入るのがコツです。
特に「はい/いいえ」で答えられるようなクローズド・クエスチョン(閉じた質問)から始めると、緊張している応募者もスムーズに口を開きやすくなります。
例えば、「今日は無事にここまで来られましたか?」、「当社の場所はすぐにわかりましたか?」といった質問です。これなら応募者は「はい、迷わず来られました」など、一言二言答えるだけなので負担が少なく、会話の取っかかりとして最適です。
実際の成功事例として、ある面接官は毎回「お天気は大丈夫でしたか?」と尋ねることから面接を始めているそうです。
一見ありふれた質問ですが、応募者は「はい、大丈夫です」と答えることで声を出す緊張が解け、そこから「今日は暖かいですね」などと自然に会話が広がると言います。
このように、簡単に答えられる質問からスタートし、徐々に会話を広げていくことで、応募者とのコミュニケーションが円滑に進みます。
逆に最初から「自己紹介をお願いします」や「志望動機を教えてください」といった本題に踏み込む質問をすると、応募者は構えてしまいます。
まずは答えやすいクローズド・クエスチョンでウォーミングアップをすることが成功の鍵です。
選考には影響しないことを伝える(例を用いて説明)
アイスブレイクの最中に、さりげなく「この会話は選考には影響しませんのでリラックスしてください」と伝えておくのも有効です。
応募者の中には、雑談の内容で評価されるのではないかと不安に思う人もいます。
あらかじめ選考と無関係であることを明言しておけば、応募者も安心して本音で話しやすくなるでしょう。
例えば、趣味の話題で盛り上がっているときに「もちろん、今お聞きしていることは合否には関係ありませんので気楽に答えてくださいね」と一言添えるイメージです。
このような配慮によって、応募者は「変に気を遣わなくて良いんだ」と肩の力を抜くことができます。
実際に「雑談ですので率直なお話を聞かせてください」と断りを入れたところ、応募者が緊張せずにユーモアを交えて答えてくれたという例もあります。
不安そうな応募者には念のため「リラックスして大丈夫ですよ」といった一言をかけ、雑談が評価とは無関係である旨を示してあげると親切です。
面接時のアイスブレイクの時間目安
アイスブレイクにかける時間は、面接全体の長さに応じて適切に配分しましょう。
一般的には、面接時間の約一割程度を目安にすると良いと言われます。
例えば、1時間の面接であれば最初の5~6分程度、30分程度の面接なら最初の3分程度がアイスブレイクに充てる目安です。
このくらいの時間であれば、応募者の緊張をほぐすには十分であり、本題の質問にも支障なく移行できます。
逆に長く雑談をしすぎると、肝心の面接時間が不足したり、だらだらと本題に入れなくなる恐れがあります。
そのため、短すぎず長すぎない適度な時間を心がけてください。ただし時間はあくまで目安なので、応募者の様子を見て柔軟に調整することも大切です。
まだ硬さが残るようであればもう少しだけ会話を続け、十分打ち解けているようなら予定より早めに本題へ移っても構いません。
「では、そろそろ始めましょうか」といった声かけで自然にアイスブレイクを切り上げ、本格的な質問に入る流れを作りましょう。
アイスブレイクのトークテーマ例
ここからは、具体的に面接のアイスブレイクで使いやすい会話のトークテーマ例をいくつかご紹介します。
定番の話題から、応募者との距離を縮めやすいテーマまで、実際の例を交えて解説します。
自社の面接スタイルや応募者の状況に合わせて、適切な話題を選んでみてください。
応募者の趣味や特技に関する質問(具体例を交えて説明)
応募者の趣味や特技に関する話題は、アイスブレイクとして定番かつ効果的なテーマです。
履歴書やエントリーシートに記載されている趣味・特技があれば、それを取り上げて質問してみましょう。
例えば「趣味が料理とありますが、どんな料理をよく作るんですか?」と尋ねると、応募者は自分の好きなことなので比較的話しやすく、笑顔も引き出しやすくなります。「最近○○(趣味)の中で新しく挑戦したことはありますか?」といった質問も、相手が話しやすい話題です。
趣味の話題は、面接官が応募者の人となりを知る手がかりにもなります。
リラックスした状態で好きなことについて語るうちに、価値観や人柄が垣間見えることも少なくありません。
また、面接官側が同じ趣味を持っていれば「実は私も○○が好きなんですよ」と共通点に触れることで、一気に打ち解けることができます。
趣味や特技の質問は、応募者に「しっかり履歴書を読んでくれているんだ」という好印象も与えられるため一石二鳥の話題です。
天気にまつわる軽い会話(実際の会話例を示す)
天気の話題は古典的ですが、誰にでも通じる無難なアイスブレイクの一つです。
「今日はいいお天気ですね」「雨がひどいですが大丈夫でしたか?」といった一言は、それだけで場を和ませる効果があります。
例えば、面接当日が暑い日なら「今日はだいぶ暑いですね。ここに来るまでに暑くなかったですか?」と声をかけてみましょう。応募者も「そうですね、少し汗をかきました」と自然に答えやすく、そこから「暑い日はスーツが大変ですよね」と共感を示す会話につなげることができます。
面接官「今日は風が強いですね。駅からこちらまで問題なかったですか?」
応募者「はい、大丈夫でした。少し髪が乱れましたが…(笑)」
面接官「ですよね(笑)。当社の建物、海沿いなので特に風が強くて。私もさっき外に出たら書類が飛ばされそうになりました。」
このように天候に関する軽いやり取りは、お互い笑顔になりやすく、序盤の雰囲気を和らげます。
当たり障りのない話題なので、短時間のアイスブレイクとしても最適です。ただし長々と天気だけで話を続ける必要はありません。
面接当日の移動手段についての質問(自然な聞き方を解説)
面接当日の応募者の移動手段や道中の様子を尋ねるのも、よく使われるアイスブレイクです。
「本日はお越しいただきありがとうございます。こちらには電車で来られましたか?」といった具合に聞いてみます。
応募者が「はい、電車で来ました」と答えたら、「電車混んでいませんでしたか?」や「何線で来られたんですか?」など、負担にならない範囲で会話を広げます。
面接官「遠いところお疲れ様です。こちらには電車で?」
応募者「はい、地下鉄で参りました。」
面接官「地下鉄でしたか。朝の時間帯でしたが、混雑は大丈夫でしたか?」
応募者「思ったより混んでいなくて、座れました。」
面接官「それは良かったです。弊社は駅から少し歩きますが、迷いませんでしたか?」
応募者「地図を見てきたので大丈夫でした。」
面接官「よかったです。場所がわかりにくいとよく言われるので、無事に着けて何よりです。」
このようなやり取りで、応募者は「気遣ってもらえた」と感じ、話しやすくなります。
さらに、「毎朝このくらいの通勤になりますが大丈夫そうですか?」と話を展開すれば、入社後の通勤イメージを持ってもらうきっかけにもなります。
ただしあくまで雑談なので、通勤時間が長い応募者に負担を感じていないか探るような深堀りは本題で必要になってからにしましょう。
出身地に関する質問(応募者との距離を縮める事例を紹介)
応募者の出身地や育った地域の話題も、親しみを持ってもらいやすいテーマです。
履歴書に住所や出身地が書いてあれば、「ご出身は○○県なんですね」と話題に出してみましょう。
それに対して応募者が答えたら、「実は私も○○に行ったことがあります」とか「○○といえば△△が有名ですよね」といったエピソードを返すことで会話が弾みます。
応募者が北海道出身だとわかった場合
面接官「北海道のご出身なんですね。私も一昨年旅行で札幌に行きました。海鮮が美味しかったです。」
応募者「ありがとうございます、海鮮は北海道の自慢です(笑)。札幌に行かれたんですね。」
面接官「はい。雪まつりの時期でとても寒かったですが、街が賑やかで楽しかったです。○○さん(応募者)は札幌のご出身ですか?」
応募者「いえ、函館なんです。札幌とはまた少し雰囲気が違いますね。」
面接官「函館ですか!夜景が綺麗な町ですね。いつか行ってみたいです。」
このように出身地の話題は、お互いの共通点や経験談で盛り上がりやすく、自然と会話量が増えます。
応募者も自分の故郷の話ならリラックスして話せることが多いです。
あくまで一般的な地域の話題に留め、差し支えない範囲で共通の話を探ることが大切です。
休日の過ごし方に関する質問(適切な質問例を示す)
仕事から離れたプライベートな一面を知るという意味で、「休日はどのように過ごされることが多いですか?」という質問も定番のアイスブレイクです。
この質問であればほとんどの応募者が答えやすく、自分の趣味や日常について話すきっかけになります。
「最近の週末は何をしてリフレッシュされていますか?」と聞いてみても良いでしょう。
面接官「お休みの日はどんなことをして過ごすことが多いですか?」
応募者「そうですね、家で映画を観てのんびりすることが多いです。」
面接官「映画鑑賞がご趣味なんですね。私もよくNetflixで色々観ています。最近何か面白い映画はありましたか?」
応募者「最近は○○という映画を観ました。とても感動しました。」
面接官「それは気になりますね。今度チェックしてみます!」
このように休日の過ごし方を尋ねることで、応募者がリラックスして話せる雰囲気を作れます。
たとえ「特に何もしていません」といった答えであっても、「ゆっくり休まれるんですね。それも大事ですよね」などと返せば十分会話になります。
ポイントは、応募者が答えやすいようにニコニコと聞き、適度に共感や興味を示すことです。
休日の話題で盛り上がれば、面接官に対して「この人は自分のことを理解しようとしてくれる」という信頼感も芽生えます。
最近話題の時事ネタに関する質問(避けるべき話題も併記)
時事ネタ、つまり最近世間で話題になっているニュースや出来事も、うまく選べば良いアイスブレイクになります。
例えば、大きなスポーツイベントや流行している映画・ドラマなど、明るい話題であれば「そういえば○○はご覧になりましたか?」と聞いてみると良いでしょう。
応募者が興味を持っていれば、「はい、見ました!」と会話が広がりますし、仮に知らなくても「実はまだなんです」と答えてもらえれば、「そうなんですね、ぜひ機会があれば見てみてください」と軽く受け流して別の話題に切り替えれば問題ありません。
避けるべきなのは、政治や宗教、社会問題などネガティブまたはセンシティブな時事ネタです。
たとえば選挙の話題や最近の事件・災害の話などは、応募者を困らせたり暗い気持ちにさせたりする恐れがあります。
また、応募者がその話題を知らない場合に気まずい沈黙が生まれる可能性もあります。
時事ネタを使う場合は、誰もが知っていそうで、なおかつ明るい話題に限定しましょう。
- 「先日のW杯決勝、すごい試合でしたね。サッカーはご覧になりますか?」
- 「今話題の○○ドラマはご覧になりましたか?私は最近ハマっていまして…。」
といった具合です。
応募者が興味を示せばしばしその話題で盛り上がり、あまり詳しくなさそうなら「失礼しました」と笑顔で切り上げて他の質問に移ればOKです。
時事ネタは話題選びが難しい面もありますが、上手くはまれば一気に会話が弾むでしょう。
面接官と応募者の共通の話題(共通点を探すコツを紹介)
面接官と応募者の間に共通する話題が見つかれば、これ以上ないアイスブレイクになります。
共通の出身地・母校・趣味・前職の業界など、事前に応募者の履歴書や職務経歴書に目を通して、接点を探しておきましょう。
例えば、応募者が自分と同じ大学出身であれば「私も○○大学なんです」と伝えたり、前職の業界が自社と近ければ「○○業界にいらしたとのことで、実は当社のお客様にもその業界の企業が多いんですよ」と話題に出したりすると効果的です。
共通の話題が見つかると、応募者は一気に親近感を抱きます。
「この面接官とは何か共通点がある」と分かれば、心理的な距離が縮まり、本音で話しやすくなる傾向があります。
共通の趣味があればなおさらです。
例えば応募者がランニング好きと知った面接官が「私も毎朝走ってるんです。今度のマラソン大会に出る予定で…」と切り出せば、面接であることを一瞬忘れて趣味トークで盛り上がることもあるでしょう。
共通点を探すコツとしては、事前の応募書類チェックと、面接冒頭での観察が挙げられます。
応募書類から得た情報に加え、応募者が身につけているものや所作からヒントが得られる場合もあります(例えばキーホルダーがアニメキャラならその作品が好きなのかも、など)。
共通の話題は無理に作るものではありませんが、もし見つかったら積極的に触れてみる価値があります。
リレー式自己紹介(活用事例を示す)
リレー式自己紹介とは、複数の参加者がいる場で行うアイスブレイクの一種です。
集団面接やグループディスカッションの前などに適しています。
やり方はシンプルで、自己紹介をする際に自分より先に自己紹介した人全員の名前を順に言ってから自分の紹介をするゲームです。
例えば、候補者Aさんが自己紹介した後、次のBさんは「Aさんの隣のBです。○○大学出身です…」と続け、さらにその次のCさんは「Aさんの隣のBさんの隣のCです…」という具合にリレーしていきます。
このリレー式自己紹介を取り入れると、その場にいる全員がお互いの名前を覚えようと集中するため、場の一体感が生まれます。
ゲーム性があって緊張も和らぐので、これからグループで何か議論してもらう場合などには特に有効です。
ある会社の集団面接では面接官が最初に手本を示し
「私は人事部の田中です。ではお隣の佐藤さん、お願いします」という風に進めていました。
最初に面接官自身がリレー式に名乗り、次に応募者にバトンタッチすることで、応募者もやり方がわかり安心して取り組めます。
「もし順番が回ってきて名前を忘れてしまっても気にしないでくださいね。これは単なるアイスブレイクなので」と前置きしておけば、失敗を恐れずリラックスして参加できます。
リレー式自己紹介は場が温まる良い方法ですが、参加人数が多すぎる場合はかえって混乱しますので、5~6人程度までに留めた方が無難です。
オンライン面接のアイスブレイクのトークテーマ例
対面だけでなく、オンライン面接においてもアイスブレイクは重要です。
むしろ画面越しでは互いの表情や雰囲気が伝わりにくいため、意識的に最初の雑談を取り入れることでコミュニケーションを円滑にしましょう。
ここでは、オンライン面接ならではのアイスブレイク例をいくつか紹介します。
オンライン面接の経験についての質問
まず手始めに、「オンラインでの面接は今回が初めてですか?」と聞いてみるのは効果的です。
この質問自体は簡単に答えられる上、応募者がオンライン面接に慣れているかを把握することもできます。
応募者が「はい、初めてです」と答えた場合には、「そうですよね、最初は少し勝手が違いますよね。当社でもオンライン面接にはまだ慣れていない部分がありますが、リラックスして臨んでくださいね」といったフォローをしましょう。
逆に「いえ、何度か経験あります」とのことであれば、「そうなんですね。私よりオンライン慣れしているかもしれませんね(笑)」など冗談まじりに返してみると和みます。
このように、オンライン面接の経験を尋ねることで、応募者に「オンライン特有の状況も理解してくれている」という安心感を与えられます。
また、そこから「以前のオンライン面接ではどんな感じでしたか?」と話を広げれば、応募者の過去のエピソードを聞き出すこともできます。
ただし深掘りは不要で、答えやすい範囲で軽く話す程度に留めましょう。
緊張しているかの質問
オンラインでは対面以上に相手の緊張度合いが読み取りにくいため、いっそ率直に「緊張されていますか?」と尋ねてしまうのも一つの方法です。
もちろん質問の仕方には配慮が必要ですが、「画面越しですと緊張しますよね。今、少し緊張されていますか?」と優しく問いかけるイメージです。
応募者が「はい、少し緊張しています…」と答えたら、「ですよね。私も最初は緊張しました。でも今日はリラックスしてお話しましょうね」と笑顔で返します。
もし「大丈夫です、緊張していません」との答えでも「素晴らしいですね!では気軽にいきましょう」とポジティブに受け止めて会話を続けましょう。
このように敢えて緊張について触れることで、「緊張していること自体は悪いことではないし、面接官もそれを理解してくれている」と応募者が安心できます。
オンラインの場合、緊張していてもそれが画面に出にくいこともあるため、一度確認してみるとよいでしょう。
ただ、あまり詰問調にならないよう柔らかい表現で聞くことが大切です。
あくまで相手を気遣う意図で尋ね、回答を受けて必ずフォローの言葉を添えるようにします。
オンライン面接の経験についての質問(事例を含める)
先ほど述べたオンライン面接の経験に関する質問について、実際の会話事例を見てみましょう。
例えば以下のようなやり取りです。
面接官「オンラインでの面接はご経験ありますか?」
応募者「はい、前職の採用面接もZoomで行いました。」
面接官「そうでしたか。私も最近社内の会議がほとんどオンラインになってきて、最初は戸惑いましたが少し慣れてきました。」
応募者「私も最初は慣れなくて…。カメラを見るべきか相手の顔を見るべきか迷ったりしました。」
面接官「分かります!目線どこにやるか悩みますよね(笑)。オンラインあるあるですよね。」
応募者「はい(笑)。」
面接官「ちなみに前回オンライン面接されたとき、何かハプニングとかはなかったですか?」
応募者「少し音声が途切れる場面がありましたが、大きな問題はなかったです。」
面接官「それは良かったです。もしこの面接中に何か音声トラブルがあっても、遠慮なくおっしゃってくださいね。」
この事例のように、一度オンライン面接経験の話題に触れると、その延長「音声が途切れた」「画面がフリーズした」といった体験談が出てくることがあります。
そうした流れから、次の「不具合が発生したときの説明」に自然につなげることもできます。
「私も実は先日カメラが映らなくなって焦りました」といった一言があると、応募者も親しみを感じてくれるでしょう。
不具合が発生したときの説明
オンライン面接では、技術的な不具合への事前対処もアイスブレイクの一環と言えます。
面接の冒頭で「もし通信が不安定になった場合は…」と対処方法を伝えておくことで、応募者の不安を取り除くことができます。
例えば、「万が一途中で映像や音声が途切れてしまった場合は、こちらからお電話しますのでご安心ください」や「接続が切れてしまったら、少し待ってからもう一度このミーティングに入り直してくださいね」などと最初に説明しておきます。
このような案内は、一見ただの事務連絡のようですが、応募者にとっては「トラブルがあっても落ち着いて対処してくれるんだ」と安心材料になります。
オンラインでは自分のPC環境などに不安を感じている応募者も多いため、「どんな事態でも大丈夫ですからね」と事前に言ってもらえると緊張が和らぐのです。
実際、「接続が切れてしまったらどうしようと不安だったけれど、最初に説明があったので落ち着いて臨めた」という応募者の声もあります。
さらに「ちなみにこちらの音声や映像はいま問題なく見えていますか?」と尋ねて、応募者側の環境確認も兼ねると良いでしょう。
「はい、よく聞こえています」と答えれば、それ自体が一つの会話となります。
オンライン面接の場合、対面面接よりもお互いの雰囲気や表情が伝わりにくくなります。
応募者をリラックスさせるため、アイスブレイクの内容以上に笑顔や丁寧な相槌を意識しましょう(オンラインではリアクションが伝わりにくいため、対面以上に大きめのリアクションが効果的です)。
面接で最適なアイスブレイクのタイミング
アイスブレイクを実施するタイミングは、面接の一番最初が基本です。
面接開始直後、名刺交換や着席の案内などが終わったら、本題に入る前にすぐアイスブレイクの会話を始めましょう。
もし最初に何も言わずいきなり本題の質問に入ってしまうと、応募者は心の準備ができておらず、回答がぎこちなくなりがちです。
ただし状況によっては、面接中盤にも軽いブレイクを挟むケースがあります。
例えば、応募者が極度に緊張している様子でなかなか本来の良さが出ていないと感じたとき、一旦質問を中断して雑談を挟むことで空気を変える手法です。
「少し緊張されていますか?大丈夫ですか?」と声をかけ、水を勧めたり一息ついてもらったりするのも一種のアイスブレイクと言えるでしょう。
基本は冒頭にまとめて行い、その後は本題に集中するのが望ましいですが、ケースバイケースで柔軟にタイミングをとらえることも大切です。
また、複数人の面接官が交代で質問する形式の場合、最初の面接官とのやり取りで緊張が解けていても、別の面接官に交代した途端に応募者が硬くなることもあります。
そうした場合には、新たな質問者となった面接官が冒頭に一言「引き続きリラックスして大丈夫ですよ」と笑顔で言うだけでも効果があります。
面接全体を通じて、応募者の様子を見ながら適宜アイスブレイクの姿勢を忘れないようにしましょう。
面接でのアイスブレイクのNG例
一方で、アイスブレイクとはいえ面接の場にそぐわない質問や話題を出してしまうと、逆効果になる恐れがあります。
以下に、面接でのアイスブレイクとしては避けるべきNG例を挙げます。
合否に影響すると誤解を与えるような質問
アイスブレイクでは選考と無関係な話題が原則ですが、質問の内容によっては応募者に「評価されているのでは?」と誤解させてしまうことがあります。
たとえば、一見雑談のようでも「最近読んだビジネス書はありますか?」など仕事能力を試すような質問をしてしまうと、応募者は「これもチェック対象なのか?」と身構えてしまいます。
アイスブレイクの目的はあくまでリラックスしてもらうことなので、評価に直結しそうな話題は避けましょう。
また、「ちょっとクイズを出してもいいですか?」などといった遊び半分の質問でも、応募者からすればテストを受けさせられている気分になるかもしれません。
合否に影響しないと伝えていても、質問内容自体が業務知識に関わるものであれば、結局は評価されているように感じさせてしまいます。
例えば、「当社のホームページは見ましたか?」と聞くのも、一見世間話に見えて実は志望度を測られているのではと警戒される可能性があります。
- 「○○資格って持ってますか?」(資格の有無は本来履歴書等で確認すべきで、雑談で聞くと評価を匂わせてしまう)
- 「弊社の商品、使ったことあります?」(「使ったことがない」と答えづらく、評価に影響するのではと不安に)
こうした質問はアイスブレイクではなく本題で取り上げるべきものです。雑談では絶対に評価しない内容に徹するようにしましょう。
他企業の選考状況についての質問
応募者の他社での選考状況(何社受けているか、どこが第一志望か等)をアイスブレイクで尋ねるのはNGです。
採用担当者として他社の動向が気になる気持ちはわかりますが、これは本来、最終段階で確認するような内容ですし、雑談に混ぜて聞くにはあまりにデリケートな質問です。
応募者からすれば、いきなり「他にはどんな会社受けているの?」と聞かれると警戒してしまいますし、「当社への志望度を探られている」と緊張感が高まってしまいます。
また、面接序盤に他社選考の話を出すことは、応募者にプレッシャーを与えかねません。
「他にも優秀な人材を取られたくないから探っているのかな?」などと勘繰られてしまうと、良好な関係構築の妨げになります。
事実、雑談のつもりで「ちなみに第一志望はどこですか?」と聞いたところ、一気に応募者が萎縮してしまったという失敗談もあります。
仮に聞く必要がある場合でも、面接の終盤や内定前の意思確認の場など、正式なタイミングで切り出すべきでしょう。
生活環境・家庭環境などに関する質問
プライベートに踏み込みすぎた質問も避けるべきです。
特に、家庭環境や生活環境に関することはデリケートな話題ですので、面接の雑談であっても触れないようにしましょう。
例えば「ご家族は何人ですか?」、「ご実家はどちら?」、「一人暮らしですか?」など、一見無害なようですが、応募者によっては答えたくない事情があったり、差別的な意図を勘ぐらせてしまったりする可能性があります。
たとえば既婚か独身かといった質問もNGです。
これはプライバシーに関わるだけでなく、「結婚していると転勤が難しいと思われるのでは」など採用に不利な推測を呼ぶ可能性があるためです。
同様に、「お子さんはいらっしゃいますか?」といった質問も絶対に避けましょう。
こうした質問は本人の能力と無関係であるばかりか、面接で聞くこと自体が不適切とされる領域です。
また、住んでいる場所について詳しく聞きすぎるのもよくありません。
「どの辺に住んでいるんですか?駅で言うと?」などと深掘りすると、応募者は警戒します。
雑談とはいえ、個人情報に踏み込みすぎる内容はアイスブレイクにはふさわしくありません。
あくまで相手が話しても問題ないと思える範囲に留めましょう。
ネガティブな時事ネタ
先ほど時事ネタは選び方に注意が必要と述べましたが、特にネガティブなニュースや深刻な話題はアイスブレイクではNGです。
例えば、景気の悪化や社会問題、事故や災害の話などは、面接の場で持ち出すと空気が重くなってしまいます。応募者もコメントに困りますし、たとえ見解を述べたとしても、それが評価に影響するのではないかと不安にさせてしまいます。
面接官の中には、時事問題に対する応募者の意識を見るためにわざとそうした話題を振る方もいるかもしれません。
しかし、それはもはやアイスブレイクではなく選考の質問になってしまっていますし、何より応募者の緊張を増幅させてしまいます。
アイスブレイクでは基本的に明るい話題だけを選ぶようにし、ネガティブな話題には触れないようにしましょう。
- 「最近コロナで大変ですが、どう思いますか?」(重い話題で答えに窮する)
- 「景気が悪いですよね。就職活動も苦労しますよね?」(応募者の不安を煽るだけ)
このような話題は避け、もっと軽い話やポジティブな方向で会話を始めることが肝心です。
ハラスメントと受け取られかねない質問
最後に、セクハラ・パワハラ・差別的と受け取られる恐れのある質問は絶対に避けましょう。
これはアイスブレイクに限らず面接全般で言えることですが、特に雑談のノリで油断して不用意な発言をしてしまうケースがあるため注意が必要です。
例えば、容姿や年齢に関するコメントはNGです。「お若いですね!」、「背が高いから迫力ありますね」といった一見褒めているような言葉でも、面接の場では不適切です。
また、「○○さんって珍しいお名前ですね、ハーフですか?」など出自に関わる質問も差別と取られかねません。性別にまつわる偏見を感じさせる発言(「女性なのにしっかりしてますね」等)も論外です。
さらに、「彼氏(彼女)いますか?」といった私生活に踏み込む質問や、冗談のつもりでも身体的特徴に触れる発言(「緊張で顔が赤いですよ(笑)」等)も避けるべきです。
面接官は応募者にとって公的な立場の人間ですから、その人からの何気ない一言でも強い印象を与えます。
要するに、相手が不快に思う可能性のある質問はアイスブレイクでは一切しないことです。
どんなに場を和ませようとしても、一度不快な思いをさせてしまっては逆効果どころか、その後の面接自体が台無しになりかねません。
面接時のアイスブレイクに関するよくある質問
アイスブレイクに使える雑学は?
雑学を披露して場を和ませるという方法もありますが、使い方には注意が必要です。
面接官自身がひとつ豆知識を提供することで、「へぇ、そうなんですか!」と応募者の緊張をほぐす効果は期待できます。
ただし、雑学の内容は誰もが興味を持てるような軽いものである必要があります。
マニアックすぎたり、逆に応募者を試すようなクイズめいた雑学は避けましょう。
例えば、面接日が何かの記念日であれば「ちなみに今日は○○の日ですね。ご存知でしたか?」といった話題は取り入れやすい雑学です。
ある企業では、面接当日にちなんだ小ネタ(「実は今日は一年で一番日が長い日なんですよ」等)を一言添えて和ませるという工夫をしているケースもありました。
「この建物、実は100年前は学校だったんですよ」など、自社や面接場所に関するちょっとしたトリビアは話題として面白いかもしれません。
とはいえ、雑学は必須ではありません。
無理に披露しようとして滑ってしまったり、相手の反応が薄かったりすると気まずい空気になるリスクもあります。
雑学ネタに自信がある場合や、自然な流れで言える場合に限り取り入れ、そうでなければ無理に使う必要はありません。あくまで「おまけ」程度に考えておきましょう。
アイスブレイクの質問で面白いと思われる質問は?
「面白い質問」で応募者の心を掴みたいと考える面接官もいるでしょう。
しかし、面接のアイスブレイクにおいて重要なのは、笑いを取ることではなくリラックスさせることです。
無理にウケを狙った奇抜な質問をすると、かえって戸惑わせてしまう可能性があります。
まずは定番の話題で十分ですが、その中でも相手が答えやすく少し意外性のある質問を織り交ぜると、結果的に「この面接官との会話は楽しい」と感じてもらえるでしょう。
例えば、趣味の話から派生して「休日にリフレッシュするためにあえてやっている変わったこととかありますか?」と聞いてみるとか、「もし一日何をしてもいいとしたら何をして過ごしたいですか?」などの質問は、少しユニークですが答えやすい範囲です。
応募者が戸惑わず、且つ考えて答える余地のある質問が望ましいですね。
面白さを演出するコツとしては、質問そのものよりも面接官のリアクションにあります。
応募者の答えに対してしっかり笑顔で頷いたり、「それは面白いですね!」とリアクションを取ったりすることで、会話が弾みます。
結論として、奇をてらった「面白質問」を無理に考える必要はありません。基本的な話題でも、和やかな雰囲気で盛り上げれば十分に楽しい会話になります。
オンライン面接でもアイスブレイクが必要な理由は?
はい、オンライン面接においてもアイスブレイクは必要かつ有効です。
むしろ、対面よりお互いの温度感が伝わりにくいオンライン環境だからこそ、意識的に雑談を入れることが大切になります。
理由はいくつかあります。
第一に、緊張の度合いです。
画面を通したコミュニケーションでは相手の空気感が掴みにくく、応募者は対面以上に緊張している場合があります。アイスブレイクで最初に言葉を交わすことで、オンライン越しでも「笑顔になっても大丈夫な雰囲気」を作ることができます。
第二に、通信環境への不安解消です。
先述の通り、オンラインでは技術トラブルが起きる可能性があるため、冒頭の雑談を通じて「声は聞こえていますか?」などの確認もできますし、雑談しながらお互いの音声映像に問題がないかチェックできます。これも立派なアイスブレイクの役割と言えるでしょう。
第三に、対面に比べ感情が伝えにくいことへの補填です。
直接会えば表情やしぐさでなんとなく和やかさを演出できますが、オンラインでは意識して言葉にしないと伝わりません。
雑談によって積極的に「こちらは友好的ですよ」というサインを送り、応募者にも話しやすい空気を感じ取ってもらう必要があります。
要するに、オンラインでもリアルでも、人間同士のコミュニケーションであることは同じです。
むしろオンラインの方が距離感を縮めにくい分、アイスブレイクを通じてそれを補うことが求められます。
面接の最初、何を言えばいいですか?
初めて面接官を担当する方にとって、面接開始直後の「最初の一言」は悩みどころかもしれません。
基本的には以下の順序で話し始めるとスムーズです。
- 挨拶と名乗り: 「こんにちは、本日はお越しいただきありがとうございます。〇〇株式会社 人事部の△△と申します。」
- 感謝と導入: 「お忙しい中お時間をいただき感謝しております。どうぞリラックスしてお話しくださいね。」
- 軽い質問や話題: 「ちなみに今日、弊社までの道順は分かりやすかったでしょうか?」 / 「お天気大丈夫でしたか?」など。
例えば、実際の一連の流れとしては
「本日はお忙しい中、弊社の面接にご参加いただきありがとうございます。私は人事担当の田中と申します。どうぞよろしくお願いいたします。まずは固くならずリラックスしてお話しいただければと思います。ちなみに、今日は当社まで迷わず来られましたか?」
このように、感謝→自己紹介→気遣いの一言→質問という形で切り出すと自然です。
最初の質問は上記で述べてきたようなクローズドで答えやすいものにします。
「場所はすぐ分かりましたか?」や「お足元悪い中ありがとうございます、雨で大変ではなかったですか?」といった内容ですね。
丁寧にお礼と自己紹介をしたら、すぐに一問目の雑談に繋げることで、形式張りすぎず温かい雰囲気を作れます。
最初に何を言えばいいか迷ったら、上記の例を一つのテンプレートとして覚えておくと良いでしょう。
まとめ
面接におけるアイスブレイクは、短い雑談ではありますがその効果は侮れません。
応募者の緊張を解きほぐし、本来の姿を引き出すことで、結果的により良い採用判断につながります。
また、面接の雰囲気を和やかにすることで応募者に好印象を与え、入社意欲を高める効果も期待できます。
- 応募者が答えやすい話題を選ぶこと
- 面接官自身も心を開いて接すること
- 時間と内容のバランスに気を付けること
今回ご紹介したような様々な話題例やオンラインでの工夫を参考に、ぜひ自社の面接に取り入れてみてください。
緊張した応募者にとって、面接官の笑顔とひと言の気遣いがどれほど救いになるかは計り知れません。
アイスブレイクは小さなことのように見えて、面接全体の成功を左右する大切な要素です。
中小企業の採用担当者の皆様も、これらのポイントを実践し、温かみのある面接の場を作ることで、自社にふさわしい人材との出会いをより確かなものにしていきましょう。
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